竜馬の子孫達
秋田市川反3丁目。飲食ビル3階にある秋田ふるさとづくり研究所へ高知からの客人4人が来られた。
4月25日。鰍ュろしお地域研究所の吉田文彦所長他研究員の3人。迎える秋田ふるさとづくり研究所は高知と違って資本金ゼロで社員もなし。
だが給料なしの優秀な主任研究員が8人いる。平成元年4月から毎月、第四金曜日の夜、地域づくり実践セミナーを開いてきた。
他県の研究所との交流は初めてで、これは吉田所長の友情の賜物である。
名づけて「いごっそう・かたっぱり地域づくり研究交流会」とした。迎え撃つかたっぱり秋田からは西宮公平主任研究員の「道は海のみちにあり」と題してポシェット航路の報告。
いごっそう高知からは3人の地域づくり報告があった。
濱田容輔研究員の「龍馬の生まれた街のまちづくり」は、共同学習を重ね、自慢作りの町内会の活動報告であった。何か問題があると、「そんなことをいったら竜馬が泣くぜよ」の一言で片付く。
「地域づくりは、先人に学び、いいところを伸ばし、悪いところを直していけばいい」そして「地域を愛する人間づくり」といってきた。
が、時々泣かされることがある。秋田市内のある自治会の会合で道路端に花を植えたらとの提案に、「お金がかかるし、花を植えてどうなるの」といって反対する主婦がいた。
竜馬ほどでもなく、「そんなことをいったら誰それが泣くよ」といえるような、地域の先人のだれそれがいないものだろうか。
探していなければ、まず、自分一人でも自腹を切って花を植えたらいい。
四国から来た竜馬の子孫達は実に明るく、酒も又めっぽう強く、ふるさとを大いに自慢して帰っていった。